合同研究会2012
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
概要
・お茶の水女子大学小林研究室、東京工業大学奥村・高村研究室、東京農工大学古宮研究室の合同研究会
・日時: 2012年11月28日(水) 13:10-18:15
・会場: お茶の水女子大学(人間文化創成科学研究科・全学共用研究棟: MAPの16)大会議室(6階)
・交通アクセス:http://www.ocha.ac.jp/access/index.html
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
プログラム
受付(12:45-13:10)
−オープニング(13:10-13:15)
−セッション1(13:15-14:45)
・13:15-13:45:芹澤 翠(小林研 M2)「初期検索文書のトピック分布に基づく関連性フィードバックの一考察」
本研究では,初期検索で得られた文書における潜在情報を考慮した擬似関連性フィードバック手法の提案を行う.
潜在情報の抽出には確率的文書生成モデルの一つである潜在的ディリクレ配分法(Latent
Dirichlet allocation)
を利用し,それによって得られた文書のトピック分布を検索対象文書モデルとして扱い,
またこの分布に基づいたフィードバックを作成することで潜在情報を考慮した関連性フィードバックを試みた.
実験では,文書検索課題を用いて提案手法と表層情報を用いた手法を比較し潜在情報を用いた手法の有効性に
ついて検証を行い,ユーザの要求情報が少ない場合には潜在情報が有効であることが分かった.
・13:45-14:15:森田 一(奥村・高村研 D4)「系列データを対象としたMarkov Logic Networkの分割適用」
Twitter上の発話間の関係の有無とその種類を関係同定によく用いられるMarkov Logic Network
(MLN)上でTwitter特有の情報を利用し,同定するモデルを提案する.発話系列には長さに制限か?なく非常に
長い対話となることもしばしば存在し,このような長い発話にMLNを適用する際に,MLNが大きな問題に対し
ては計算が困難であることが問題となる.本発表ではMLNに対してSVMにおける動的素性に対応する動的
述語を導入することにより,分割した系列に対して近似的に推論か?行えるようにMLNに対して拡張を行う.
・14:15-14:45:小林 瑞季(小林研 M1)「動画像中の人の行動に対する言葉での説明への取り組み」
動画像中に映る人の動作をKinectのライブラリを用いて捉え,その動きを時系列データとして取得する.取得された
時系列データはSAX(Symbolic Aggregate approXimation)を用いて次元圧縮を行い,データベースに格納される.
人の動作を説明する文章とデータベース内に蓄積された時系列データの対応関係を学習することにより人の動作を
説明するテキスト生成モデルを構築する.
−セッション2(15:00-16:30)
・15:00-15:30:菊池 悠太(奥村・高村研 M2)「企業への要望の抽出」
一般の人々がCGMを通して発した,企業に対する要望の抽出を行う.クエリとなる製品と要望表現("◯◯
て欲しい")が書かれたブログ記事から,要望表現がその製品の提供企業に対して発せられたものかを識別する.
・15:30-16:00:澤村 瞳(小林研 M1)「複数文書内の事象間の因果関係連鎖抽出への取り組み」
本研究では,複数文書内に現れる事象間の因果関係を抽出し,事象に対する全体像を俯瞰することを目的とする.
事象間の因果関係を捉えるため,文章中に現れる手がかり表現に着目し,それらの表現をきっかけに1文内に存在する
因果関係を抽出する.因果関係が抽出された2つの文を対象に,一つの文の因果関係の後件部ともう一方の文の前件部
の内容が一致している場合,事象の生起時間の順序に従って因果連鎖を構築する.この際,内容の一致の判別に,
語彙的一致および トピックの一致を用いる.
・16:00-16:30:上垣外 英剛(奥村・高村研 M1)「引用を含むテキストから獲得した知識を利用した発話句の伝達文の自動生成」
「申し訳ありません」という発話句は"謝罪"というクエリで通常検索することはできない.しかし,『「申し訳
ありません」と謝罪した.』における『謝罪した』のような伝達文を自動推定することができれば"謝罪"というクエリ
でこの発話を検索することが可能となる.そこで本研究では発話句とその伝達文を含むテキストから自動獲得
した知識を利用し,発話句から伝達文を自動生成する手法を提案する.
−セッション3(16:45-18:15)
・16:45-17:15:一瀬 詩織(小林研 M1)「DBpediaを用いた情報推薦への取り組み」
本研究では,Semantic Web技術の枠組みで近年盛んに開発されてきているLinked Open Dataを使い,通常の情報推薦とは
異なる知識構造に基づいた情報推薦を行うことを目的とする.提案手法の具体的な応用として作家を推薦するという行為を取り上げ,
LODの一部であるDBpediaを情報源としてリンク解析を行い,着目作家と他のリソースとの関連性に基づいた推薦を行うことを試みる.
・17:15-17:45:堀内 浩史郎(古宮研 B4)「語義曖昧性解消における訓練データの選択指標」
語義曖昧性解消における領域適応では,訓練データとして利用するコーパスによって精度が著しく低下することがある.
語義曖昧性解消を行いたい未知のデータが与えられた際,訓練データとして利用できるコーパスを複数を持っていた場合に,
どのコーパスを選択して利用すればより精度が良くなるかを考える.この際の未知データに対する訓練データのコーパス
選択指標を模索する.
・17:45-18:15:曽我 紗知子(小林研 M2)「進化計算に基づく様々な行動学習に対する取り組み」
実世界で作業を行うロボットは,新しい環境に直面した時にも自律的に動作することが求められる.
本研究では,訓練環境において進化計算を用いて学習させて得られたコントローラを,学習時とは異なる環境でも
追加学習することなく動作可能にすることを目的とし,そのシミュレーション結果について考察を行う.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
懇親会
・時間:18:20〜
・会場:理学部3号館( MAPの20)2階ラウンジ
・参加費:2,000円